オーディオ好きはエンジニアではなかったが、シンプルで小ぶりなデザインのアンプをプロデュースし、社長としてAuraを成功に導いたのだった。だが信じられないことにその希望の星が製品化されることはなかった。親会社の意向でオーラデザイン社は閉鎖。会社を去ったマイケルがひっそりと持ち帰ったモックアップは、日の目を見ることはなかったのである。n o t eは、ロンドンの有名なデザイン会社「ペンタグラム」を主宰するケネス・グランジ氏によってデザインされた。それはAuraのアイデンティティであるミニマリズムを踏襲した美しいCDレシーバーで、当時のAuraにとってそのカテゴリーはひとつの到達点であった。
英国製Auraは10年足らずの短命であったが、その強烈な個性で今も多くのファンを魅了している。しかし、存在する全ての英国Aura製品は、忘れられたターニングポイントが存在する限り、そのストーリーを終えることも朽ち果てることも許されない。最終楽章はやはり演奏されるべきなのだ。2006年、たくさんの人の協力と応援によってn o t eに命が吹き込まれた。10年前マイケルの手にあったモックアップを目にしたとき感じた戦慄が再び訪れ、止まっていた時間が動き出した。